ジャンパー

 絵を描くときに着ている紺の作業着は、お慕いする画家、山鳩画伯からいただいた作業用ジャンパーである。
 着心地よく、動きやすく、着ないよりは着て描くほうが、いい絵が描けるような気がする。
 山鳩画伯もこれを着て沢山描かれたろうか。袖に白い絵具が付いていた。
 画伯の作品のひとつに、庭で物を拾うパフォーマンス、というものがある。
 何を拾っているのか分からないが、庭で物を拾う画伯の姿を、名刺判に焼き付けた写真作品である。
 作業ジャンパーに袖を通すたび、そのユーモア溢れた小品を思い出す。
 「君、芸術とは、ものを拾う作業なり」

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