五月六日

 五月六日に見た夢。
 夢の中を小さな蒸気機関車が走る。
 それは、※ナローゲージの小さな機関車で、まるで遊園地の汽車のように、しゅしゅぽぽと、松の木立を縫うように走っていた。
 駅舎は木造平屋の白塗りで、よく整理され、構内には松の木が整列し、青く輝く。
 煉瓦造りのホームには誰もおらず、燕が忙しく出たり入ったりするほかは、新聞を売る小屋もからっぽだ。
 機関車は松林を抜けると、ポプラ並木に沿うて、港に向かって走っていった。

  ※ナローゲージ= 狭軌。レール軌間が標準軌未満(日本は1067ミリ)のもの。軽便鉄道。

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