宇都宮

 梅雨空の宇都宮の町を歩くのは、雷の苦手な自分にとっては、とても怖いことである。
 稲光が走るたび、身を竦めてしまう。
 しかし、"雷都"と呼ばれるほど雷の多いこの町に生まれ育った人たちにとっては、日常茶飯事のこと。皆、何食わぬ顔で雷鳴の轟く中を歩いてゆく。
 餃子の町で有名だが、焼きそば屋も多く、年がら年中縁日のような町である。
 雨上がり、二荒山神社のそばを通ると、山からの冷気が石段を下りてきて鳥居をくぐってくる。そこだけ空気が違うのが分かる。
 "雷都"の民は知ってか知らでか、やはり何食わぬ顔である。

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